看護師が環境整備を行う際には、次の7つのチェックポイントがあります。1つめは「ベッド周り」です。マットレスが厚すぎてベッドの柵と近いと、寝返りを打った際に転落の危険があります。また、ベッドの高さが合わないと、立ち上がる際に体に負担がかかり転倒の恐れもあるため、体格ごとの調整が必要です。2つめのポイントは「室温」です。病室の理想的な温度と湿度は、夏25℃から27℃で50%から60%、冬20℃から22℃で40%から50%とされています。それを目安に、コミュニケーションを取りながら快適な室温に設定します。3つめは「明るさ」です。大体150ルクスから200ルクス程度の明度にし、また太陽の光を1日の間に何分か浴びるようにすることで、ストレスを感じにくくすることもできます。4つめのポイントは「換気」です。病室は、食事や排泄などによって、さまざまな臭いが発生しやすい場所です。それらの臭いでストレスを感じないように、定期的に窓を開けて空気を入れ替えたり、消臭剤を用いるなどします。5つめは「騒音」です。病室での適切な音量は日中で50デシベル以下、夜40デシベル以下と言われており、突然の連続的ではない音や金属音など、不快感の大きな音は対処しなければなりません。6つめのポイントは「プライバシー」です。特に大部屋の場合はプライバシーの確保が難しいため、患者さんの欲求や不満を感じ取ったら、プライドを傷つけないように注意しながら対処する必要があります。7つめは「備品」です。患者さんが快適に過ごせるように、病室内の備品を使いやすいよう配置します。ナースコールは患者さんの手元に置き、その場所を伝えておくことも重要です。