環境整備は、入院患者さんが病室でも快適に過ごすために必要な、看護師にとって大変重要な仕事です。しかし、そこには大きな問題がいくつか存在しています。まず、多くの病院で実施されている環境整備ですが、実はマニュアルを作成している病院は多くありません。さらに、1人の看護師が1人の患者さんの環境整備を担当するのではなく、複数の看護師が入れ替わりで行うため、上手く連携が取れていないと環境整備の内容に差が生じることがあります。また、快適だと感じる環境は人それぞれであるため、上手く患者さんとコミュニケーションが取れていないと、画一的な整備で終わってしまい、患者さんに合わせた環境整備が満足に行えません。他にも、看護師は業務をたくさんこなさなければならず、多忙で環境整備が後回しになってしまうことが少なくありません。このような問題を解決するためには、看護師が環境整備に対して意識を高く持つことが不可欠です。その上で、患者さんの身になって、患者さんの希望や体の状態に合わせた整備を行いましょう。そのためには、日々の業務で患者とコミュニケーションを取り、不満に思っていることや希望などの情報を得ることが必要となります。また、環境整備を行う看護師同士でも連携も非常に重要です。日によって清潔さに差が生じるなどしては、患者さんやその家族が不安になったり、病院に対して不信感を持つ原因となりかねません。看護師間でマニュアルを作って、しっかりと手順やルールを決めることによって、誰が整備をしても同じクオリティで提供することができます。
後回しにしないで即実践を!